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青き星と天の物語 5

第五夜

 二人は毎夜代わる代わる大蛇とまぐわいにやってきました。

 兄のエステルが来る夜は一人と一匹は沈黙を愛し、鱗の擦れる音と水音だけが響きました。
 妹のステラが来る夜は一人と一匹は歌を愛し、少女の甲高い嬌声がいつまでも止むことはありませんでした。
 兄のエステルと妹のステラが来る夜はそれは賑やかで享楽的な夜でした。
 二人と一匹はいつまでもいつまでも明けることのない快楽に耽り、心ゆくまで溺れました。

 嗚呼、けれども千夜一夜も永久ではありません。

 終わりは突然訪れました。

 妹のステラが死んだのです。

 敵対する盗賊団の報復でした。兄はすぐさま男たちを指揮し相手のアジトへと乗り込みましたがすでに手遅れでした。
 冷たくなった遺体は無言のまま兄の腕へと戻り、盗賊団は頭領を失ったとき同様、ひょっとしたらそれ以上の悲しみの内へと沈むことになりました。

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