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2018年

【更新】その他「糖蜜コウモリと珈琲の魔女」

「糖蜜コウモリと珈琲の魔女」
その他(ホール・ケーキ・ワールド)/約5500字/世界でたったふたりぼっちのコウモリと魔女の幸福なお話

ハッピーハロウィーーーン!どうしてもハロウィンっぽい話を書きたかったけど、仕上がったらあんまりハロウィンでもなかったです!何度か書いてる世界の生き物という生き物がお菓子でできてる世界の話。冒頭だけいつぞや公開したコウモリと魔女さんです。

超短編 「500文字の心臓」参加作品

 タイトル競作「500文字の心臓」に参加した作品を再掲載します。今後は参加する度に再掲しようと思っていますが、とりあえず今回はまとめてで。

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超短篇 第166回「風えらび」


500文字の心臓」参加作品。第166回「風えらび」。



 大陸の端にある村には強い風が吹く。
 村で唯一の農作物はたわわに実る小麦。農家には必ず風車が一基、備えられている。
 風車がよく回るかは、その家の娘の器量による。
 一際強い西風の神の息子たちは面食いなのだ。軽薄な笑い声を伴って村中を吹き荒れ、特に気に入った娘のいる家の風車を戯れによく回す。彼らが好むのは棒きれのような肢体に細く長い金色の髪、まん丸な緑色の目。
 だから、アンヌの家の風車はそれほど回らない。
 どうしてもっと器量よしに生んでくれなかったの、と両親を問い詰めてもなんの意味もないことはもうわかっている。
 来る日も来る日も足りない風を補うためにアンヌは風車を回す。掌の皮膚は厚くなり、肩はがっちりと肉付き、より一層神に好まれる娘からは遠ざかる。しかし、それでもいいのだ。神の風が回しても、アンヌの腕が回しても、麦は挽けて、粉になり、パンになる。
 やがて大きな雷が落ちて、人と神は仲違いした。
 神の息子たちはとんと村を訪れなくなり、風はやんだ。村人は嘆き、悲しみ、大量の収穫を前に途方に暮れた。
 アンヌの家の風車だけが今日も変わらず回っている。


※逆選王ありがとうございました!!

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